昨今、成人式で母親の振り袖を着る人が増えています。
それには、以下のような理由があります。
「振袖が上質である」。
母親が成人式を迎えていた頃(昭和50年頃)は日本経済も好調であり、100万円クラスの物がよく売れていました。
よって、現在の新品やレンタル品と比較しても、見劣りすることがないのです。
「エコブーム」。
昨今はエコブームであり、「使える物は使う」という意識がとても高くなっています。
特に、母親自身がその着物を数回しか着ていなければ、どうしても「もったいない」という意識が働くようです。
新品よりも安く済みますし、レンタルのように成人式の時しか着られないということもありません。
「家族の絆」。
数年前までは、上記のように安く済むからという理由で母親の振り袖を着る人が多かったのですが、ここ1~2年は新品を買える余裕があっても「母親の着物が着たい」という理由で着る人が増えています。
これは、成人式が「子供の成人を祝う儀式」から「家族の絆を深める儀式」に変わりつつあるからだと推測できます。